吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

(祝) 来日公演決定!




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 『Visuals』

MEW

 

 

 

 

 

 

 

 9月にジャパン・ツアーも決定した、デンマークコペンハーゲン出身のバンド、MEWが今月21日にリリースしたばかりのアルバムで、2015年4月にリリースされたアルバム『+-』以来、ちょうど2年ぶりの作品になります。 前回のブログでもお伝えしましたが、ちょうど、今月21日のこのアルバムの発売日にMEWのヨーナス・ビエーレとヨハン・ウォーラートのアコースティック・ライヴ&フォト・セッションがタワー・レコード渋谷店で行われ、このイベントに併せ、MEWのジャパン・ツアーの日程も発表になりました。 実は、私もこのイベントに参加して、この時の模様を(写真のみですが)、InstagramFacebookTwitterの各SNSに投稿させていただきました。 このイベントでは、本作『Visuals』の曲に加え、前作『+-』の曲も演奏され、曲によっては大きくアレンジで、改めて、MEWというバンドがヨーナスのヴォーカルを生かしたメロディーありきのバンドであることに気づかされました。 このイベントに参加された方は、私も含めて幸せな気分で時を過ごすことが出来たと思いますが、このイベントに行けなかった方は、9月の来日公演に併せて、このアルバムに聴きいって欲しいと思います。

 さて、前置きはこれぐらいにして本題に入りますが、本作『Visuals』は日本先行発売ではあるものの、2015年4月22日に同じく日本先行発売された『+-』からちょうど2年のスパンでの発売になりますが、『+-』が2009年発売の『No More Stories…』から6年、更に『No More Stories…』は2005年の『And the Glass Hanted Kites』から4年と、新作『Visuals』は近年のMEWにしては異例の早さでのリリースとなりますが、コレは2006年に脱退して2014年に復帰した、ヨーナスの重要な創作パートナーでもあるヨハンの不在の影響も関連していると思います。 2014年にヨハンが復帰してからの『+-』では、名プロデューサーのマイケル・ベインホーンを迎えたのもあって、ポップな作品ながらもバンドとしての輝きを取り戻すことに成功しました。 もちろん、ヨハン復帰はバンドの創作意欲を高める要因の一つではありますが、それ以上にバンドがスピーディーに本作の制作を仕上げた最も大きな要因は、2016年に世界中で起こった様々な"危機"にあったそうです。 イギリスのEU離脱、トランプ氏の大統領就任、そして世界各地での紛争、爆破テロ…。 この嘆かわしい世界中の出来事を、以前のように4~5年かけて悠長にアルバムを制作していたのでは、世界中から自分達が隔離された状態になってしまう…。 もちろん、そうした焦燥感だけがスピーディーなアルバム制作のスピーディー化に繋がっているわけでは無論なく、以前のように曲のディテールにこだわり過ぎずに、意識的に曲の最初の閃きを大事にすることを本作で重視したのも、結果的に制作のスピーディー化の要因の一つだと思います。 世界中の様々な"危機"を反映していると言う意味では、DEPECHE MODEの最新作『Spirit』が真っ先に思い浮かびますが、本作にDEPECHE MODEの『Spirit』に比べて、負のスパイラルに陥るようなダークな感触を感じることはないと思います。 MEWは転調のあるプログレッシブな曲展開の楽曲もバンドの個性の一つになっていますが、本作の楽曲のほとんどはディテールを必要以上に凝り過ぎないシンプルな構成の曲になっています。 今回のアルバムはバンドのセルフ・プロデュースになっていて、ヨーナス、ヨハン、スィラス・グレイ・ヨルゲンセン(Dr)のMEWの正式メンバーに加えサポート・ギタリストのマッズ・ウェグナー、バッキング・ヴォーカリストのサーシャ・ライアビナ、そして、キーボード・プレイヤーとサックス奏者とトランペット奏者と言うシンプルなゲストを迎えての制作になっています。 また、世界中の嘆かわしい状況に触発されたのとは裏腹に、「Twist Quest」で聴けるようなホーンを導入し、ヨハンのグルーヴィーなベースが強調されたナンバーもありますが、これは意図的に祝祭感を意識してのサウンドだそうです。 世界中の嘆かわしい状況には悲観せざるを得ないのは確かですが、負のスパイラルに陥るだけに終わらないポジティヴィティが、現在のバンドにあるのだと思います。 曲によってはアフロ・ビートやR&Bフレイヴァーも感じさせますが、最もバンドにとって最も大切なヨーナスのヴォーカルを生かした、美意識を感じるメロディーとの折り合いも実に見事で、楽曲個々が違った個性を持ちながらも、アルバム全体で流れるような構成になっている点も、MEWらしくて好感が持てます。 また、アルバム・ジャケットとMVのヴィジュアルはヨーナスが手掛けたそうですが、今回のヴィジュアルは万華鏡を意識したものになっているそうです。 不穏さを感じさせる歌詞ではあるものの、それと反した様々な祝祭感も感じさせ、美しいメロディーももちろんある本作は正に"万華鏡"に相応しいのかもしれません。 前作『+-』の分かりやすいポップ性に比べて、楽曲構成がシンプルにも関わらず、一聴しただけではアルバム全体の印象を捉え難いところも万華鏡に例えることが出来ると思います。 前述のアコースティック・ライブでも新作の曲は披露されましたが、ヨーナスのヴォーカルとキーボード、ヨハンのアコースティック・ギターの演奏という構成ながらも、不思議とそのシンプルな曲構成の中に美しいメロディーと歌声の中に、色々な"何か"が詰まっているような不思議な気にさせる"万華鏡"の印象があったのを覚えています。 本作は今までのMEWにありそうでなかったタイプのアルバムではあると思います。 来日公演に行く方はもちろんですが、この時期に行くのは不可能と言う方も是非とも、このアルバムを手にとっていただけたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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期待の新作(MEW、WAVVES、BOSS HOG他)




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 『Visuals』

MEW

(日本盤 4月21日発売予定/輸入盤 4月28日発売予定)

 

 

 

 

 

 

 

 2015年の『+-』以来の新作はバンド自身のセルフ・プロデュース作品で、彼等の地元、デンマークコペンハーゲンのスタジオで制作され、「Twist Quest」のMVもフロントマンのヨーナス・ビエーレがディレクターを務めたそうです。 バンド史上、最も簡潔ながらも、一つ一つの曲に違った物語が隠されているそうです。 また様々なスタイルの楽曲を収録しながらも、最近の国際情勢も反映されているそうです。

 それから、ヨーナス・ビエーレ(Vo)とヨハン・ウォーラート(B)の二人が、アルバム発売日(日本盤)の今月21日にアコースティック・ライヴとフォト·セッションの為にタワーレコード渋谷店に緊急来日します。 このアコースティック・ライヴ&フォト・セッションの詳細は下記のリンク(↓)をご参照いただきたいと思いますが、本格的な来日公演ではないにせよ、2月に行われたタワーレコード渋谷店でのCOMMUNIONSのアコースティック・ライヴ&フォト・セッション、あるいは3月に行われたタワーレコード新宿店での、SPOONのブリット・ダニエルのサイン会同様、ファンと身近に接することが出来る絶好の機会なので、興味ある方は要チェックです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 『You're Welcome』

WAVVES

(日本盤 6月14日発売予定/輸入盤 5月19日発売予定)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2015年以来の『Ⅴ』以来、6作目のスタジオ・アルバムですが、バンドのフロントマンで中心人物のネイサン・ウィリアムスは、2016年には弟のジョエル・ウィリアムスとのサイケデリックバンド、SPIRIT CLUBでアルバム『Slouch』をリリースし、更にはWAVVESとしてもWEEZERやBEST COASTとのスプリット・シングルをリリースする等、様々なバンド活動をこなしながら、この作品を完成させました。 今回のアルバムは1950年代のドゥーワップ、フォーク、1970年代の南アフリカのサイケデリアにインスパイアされた作品とか訳分からんこと言っていますが(笑)下のMVの曲(↓)に加え、YouTubeやSoundcroudでも聴けるアルバム収録曲の音源を聴くと、曲の骨格はあのWAVVES特有のキャッチーなオルタナ・ソングなのですが奇妙な電子音がウィアードな感触を楽曲にもたらし、単純なローファイ・アルバムには少なくともならないと思います。 もっとも、ネイサンは弟・ジョエルとはヒップホップ・ユニット、SWEET VALLEYを組んだことがあるので、そこを理解していれば楽しみなアルバムになりそうな期待も出来ることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 『Brood X』

BOSS HOG

(日本盤 4月22日発売予定/輸入盤発売済)

 

 

 

 

 

 

 

  ジョン・スペンサー(THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION)と、その妻、クリスティーナ・マルティネスが2000年の『Whiteout』以来、17年ぶりにリリースしたスタジオアルバム。 昨年、16年ぶりにリリースしたEP『Brood Star』に続くリリースともなります。 2000年以降、BOSS HOGとして活動する気配が全くなく、ジョン・スペンサーが本業のTHE JON SPENCER BLUES EXPLOSIONで元気に活動しているせいもあって、バンドとしての存在感は希薄になっていましたが、クリスティーナ・マルティネスが"母"としての仕事に一区切りがついたのか、昨年、突然の復活を果たしました。 更に元SWANSのジェンズ・ジェンセン(B)、元HONEYMOON KILLERSのホリス・クイーンズ(Dr)が加わり、バンドとしても強固なものになり、このメンバーでの来日公演の実現も期待したいところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 『Pussycat』

Juliana Hatfield

(輸入盤 4月28日発売予定/日本盤発売日未定)

 

 

 

 

 

 

  BLAKE BABIRSやLEMONHEADSのメンバーとしても知られていたジュリアナ・ハットフィールドがソロ名義としては2013年の『Wild Animals』以来、4年ぶりにリリースするアルバム。 もちろん『Wild Animals』以降もThe Juliana Hatfield Threeとしての活動や、元THE REPLACEMENTSのポール・ウェスターバーグとのユニット、The I Don't Caresの活動もあったのですが、このソロ・アルバムに関しては当初、制作する予定はなかったのだそうです。 しかし、昨年のアメリカ大統領選挙の結果を受けて、僅か12日半で14曲の楽曲を仕上げ、急遽アルバム・リリースに至ったそうです。 トランプ大統領の女性蔑視発言を思わせるアルバム・タイトルに見られる通り、アルバム全14曲はトランプ大統領への怒り、そしてこれからのアメリカ社会への警鐘も鳴らされているアルバムに違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 『Love in the 4th Dimension』

THE BIG MOON

(日本盤 5月17日発売予定/輸入盤発売済)

 

 

 

 

 

 

 

 

 2014年に英ロンドンで結成された、女性4人組のインディー・バンドのデビュー・アルバム。 結成当初はTHE MOONというバンド名でしたが、THE BIG MOONに改名し、THE VACCINESやEzra Furman、THE MACCABEESとツアーして評価を上げて、KAISER CHIEFSCRYSTAL CASTLES等が所属する「Fiction Records」と契約し、2016年にはEP『The Road』をリリース。 そして、デビュー・アルバムとなる本作はFALLS、WOLF ALICE、PJ ハーヴェイを手掛けてきたキャサリン・マークスと、女性ヴォーカリストのジュリエット・ジャクソンによるプロデュースで、アルバムも音楽メディアの評価が高く日本でもブレイクが期待出来るかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 『Sports』

FUFANU

(日本盤 5月3日発売予定/輸入盤発売済)

 

 

 

 

 

 

 

  2008年に結成された、アイスランドレイキャビック出身のポスト・パンク・バンドの2ndアルバム。 FUFANUは、元THE SUGARCUBESのヴォーカリスト、アイナーを父に持つカクトゥス(Vo)と同じ、ポスト・パンク好きのグリ(G)によって結成されたバンドで、2014年に『Rolling Stone』誌がFUFANUを取り上げると、デーモン・アルバーンがバンドをすっかり気に入り、デーモンのソロ・ツアー、BLUR、THE VACCINESのサポート・アクトを務めるようになり、2015年にはデビュー・アルバム『A Few More Days』をリリース。 ちなみに彼等の所属レーベルはビョークやアウスゲイルが所属していることでも知られている「One Little Indian」。 現在はカクトゥスとグリに加え、ドラマーとしてアーリング・エリ・イングが加入してトリオ編成に。 ポスト・パンク・バンドによく有りがちなJOY DIVISIONとの比較もありますが、『Sports』はよりテクノ寄りの作品とのことで、バンドにとってJOY DIVISIONフォロワー扱いを払拭する良い機会になるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『FUJI ROCK FESTIVAL 2017』出演決定!




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『Hallelujah』

THE NOVEMBERS

 

 

 

 

 

 

 

 今年の『FUJI ROCK FESTIVAL '17』への出演が決定した、東京出身のオルタナバンド、THE NOVEMBERSが昨年9月にリリースされたアルバムで「MAGNIPH/Hostess」からリリースされた日本人バンド初のアルバムにもなります。 そして、バンドが2005年に結成されてから、この作品がリリースされた昨年(2016年)はバンド結成11周年。 「11月」(November)をバンド名に冠するTHE NOVEMBERSにとって、"11周年"を記念する本作はバンドの歴史を総括すると共に、新たな地点への旅立ちを意味する重要作にもなっています。

 

「僕は30年かけて、バンドは11年かけて、この『Hallelujah』を作ったような気持ちでいます。」

小林裕介(THE NOVEMBERS)

 

  THE NOVEMBERS小林裕介(Vo/G)と高松浩史(B)が出会って前身バンドで活動後、2005年にTHE NOVEMBERSとしての活動を開始。 後にケンゴマツモト(G)と吉木諒祐(Dr)が加入し、この四人のメンバーで現在、活動を続けています。 2007年にデビューEP『THE NOVEMBERS』をリリース後、2008年にデビュー・フル・アルバム『picnic』をリリース。 2014年には『FUJI ROCK FESTIVAL '14』の「RED MARQUEE」にも出演。 バンドの作詞作曲のほとんど全ても担当するフロントマンの小林は、浅井健一とのROMEO'S bloodでの活動の他、Charayukihiro(L'Arc~en~Ciel)のサポート・ギタリストも務めており、腕利きのギタリストでもありますが、4人のメンバー全員が卓越した演奏技術を持った、日本の音楽シーン屈指のオルタナバンドでもあります。

 

 いよいよ、このバンド11周年を記念する6作目にあたる本作の内容に触れますが、一曲目のアルバム・タイトル曲の「Hallelujah」には、竹山隆大(Klan Aileen)、山口大吾(People In The Sky)、小松正宏(bloodthirty butchers/CRYPT CITY)、栄太郎という4人のドラマーがゲスト参加。 この日本のオルタナ界屈指のバンドのドラマーが集まって、どんなサウンドが繰り出されると思いきや、鳴らされているサウンドは賛美を意味する「Hallelujah」のタイトル通りの祝祭感を感じさせるギター・ポップ…。 この4人のドラマーのクレジットを見ただけで、さぞやノイジーなオルタナ・ナンバーが聴けるという期待とは裏腹の曲ですが、祝祭感溢れるギター・ポップ・ナンバーに続くのが、MUDHONEYやUSグランジ勢を思わせるオルタナ・ナンバーの「黒い虹」。 そして、その次に高松のアグレッシヴなディストーション・サウンドのベースから始まる「1000年」と続き、ライヴでも最高に盛り上がるオルタナ・ナンバーが続きます。 この曲の小林のヴォーカルは(良く有りがちな表現ですが)さながらカート・コバーンを思わせるものがありますが、小林が単純にNIRVANAのフォロワーではない優れた表現力の高いヴォーカリストであることを証明するのは実は次の曲の「美しい火」以降…。 「美しい火」は、NATSUMENのトランペット&フルート奏者の柿沢健二も参加していますが、もの悲しくも美しいニューウェーヴ・ナンバーに仕上がっていて、このアルバム中でも屈指の佳曲。 そして、その次の「愛はなけなし」も切ないギター・ポップ・ナンバーですが、小林のソング・ライティング能力の高さ、ヴォーカリストとしての表現力の高さを感じさせる曲です。 ラストの「いこうよ」にも柿沢がトランペットで参加していますが、その柿沢のファンファーレのようなトランペットが轟音の中に溶け込んで、エンドロールしていく、ラストを飾るに相応しい楽曲に仕上がっています。 このブログの下に貼ってある、「黒い虹」や「1000年」だけ聴くと、まるで90年代のUSグランジバンドの模倣バンドに捉えられかねませんが(…とは言っても、この2曲も秀逸なオルタナ・ナンバーですが…)、グランジからシュゲイザーやギター・ポップ、そしてJポップまで、あらゆる音楽性を飲み込み、小林の優れた表現力を生かしたメロディックな楽曲中心のバンドであることが、このアルバムをお聴きになった方は理解出来るはずです。 この11周年を飾るアルバムは言って見れば、バンドの様々な音楽性を体現した総括的な作品であると同時に"祝祭感"を感じさせる楽曲志向の作品と捉えても良いと思います。

 すぐ下にリンクも貼りましたが(↓)、私は1月に彼等が出演するイベント『BODY ー20170113ー』で、THE NOVEMBERSのライヴを観ましたが、生のライヴこそ彼等の実力の凄さを感じる最高の場です。 私のライヴの感想は下のリンクをご覧いただきたいと思いますが、今年のフジ・ロックに参加する方で、このバンドが気になる方は是非とも生でライヴを体験してみてください。

 

 

 

 (※)このすぐ下のリンク(↓)は私も参加した、THE NOVEMBERSが出演した『BODY ー20170113ー』のブログです(他にはLillies and RemainsとPLASTICZOOMSが出演)

 

killer-yoshikage.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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『Munki』以来19年ぶり、通算7作目




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『Damaged and Joy』

THE JESUS AND MARY CHAIN

 

 

 

 

 

 

 今月24日に発売されたばかりの、1998年発表の6thアルバム『Munki』以来、19年ぶりのスタジオ・アルバム。 2007年に再結成してからは初のアルバムになります。 このアルバム・タイトルの『Damaged and Joy』は、他人の不幸や失敗を喜ぶことを意味するドイツ語の"schadenfreude"から取られているそうです。 ドイツ語の直接の意味合いで捉えると、とてつもなくブラックなリード兄弟の感性が見え隠れして来ますが (苦笑)、『Damaged and Joy』という英語のタイトルでそのまま捉えれば、ノイジーなギター・サウンドとノスタルジックなポップ・サウンドの両面を併せ持った、ジザメリの音楽性そのものを象徴しているようなタイトルと解釈することも出来るはずです。 本作のプロデュースを担当したのは、KILLING JOKEのベーシストでもあるマーティン・グローヴァーことユース。 ユースはTHE VERVEからTHE CHARLATANS、EMBRACE、そしてポール・マッカートニーとユース自身のユニット、THE FIREMAN等、数多くのアーティストのアルバムを手掛けた売れっ子プロデューサーの一人です。 ノイジーなギター・サウンドながらポップさを擁したジザメリの特性を生かすうえで、ポップからオルタナまであらゆるタイプのバンドを手掛けてきたユースをプロデューサーに選んだのは正解と言えるかもしれません。 既にアルバムを購入された方も多いと思いますし、またアルバムを購入していなくても、YouTube等のネットで「Amputation」、「Always Sad」をお聴きになった方(ちなみにこのブログの下部にもこの2曲のMVのリンクを貼っています)、あるいはレコ屋で試聴された方もいらっしゃると思いますが、以前と変わらないノイジーかつノスタルジックで甘いポップネスを兼備した、いわゆるジザメリ節全開の楽曲に感激した方も多いんじゃないでしょうか? 現在の世界中の音楽シーンの状況を見据えて、斬新なエレクロニクス・サウンドを導入して、ポップなジザメリの楽曲をハイファイにヴァージョン・アップするという手段は敢えて取らず、古典的なジザメリ・サウンドで真っ向勝負に出たのはユースの英断でもあり、その手法こそが現在のジザメリにとっても最高のものという考えてのものだと思います。 普遍的なジザメリ節が聴ける新作ではありますが以前と違う点を挙げると、女性ヴォーカリストの参加の多さにあると思います。 今までの音楽経歴が不詳のブルナデッタ・デニングが「Always Sad」に参加しているのを始め、元BELLE SND SEBASTIANのイザベラ・キャンベルが「Song for a Secret」と「The Two of Us」に、リード兄弟の妹のリンダ・フォックスが「Los Feliz (Blues and Greens)」と「Can't Stop the Rock」に、そしてスカイ・フェレイラが「Black and Blues」にそれぞれ参加しています。 もちろんジザメリの女性ヴォーカリストの起用は本作が初めてではなく、MAZZY STARのヴォーカリストでウィリアム・リードの恋人でもあったホープ・サンドヴァルが、『Stoned & Dethroned』収録の「Sometime Always」と、『Munki』収録の「Perfume」に参加していましたし、リンダ・フォックスもシスター・ヴァニラ名義で『Munki』収録の「Moe Tucker」に参加していました。 しかし、あくまでホープ・サンドヴァルとリンダ・フォックスがリード兄弟と近しい関係であることを考えると、以前の二人の起用は決して大胆な女性ヴォーカリストをフューチャーした感もそれほどなかったはずです。 そもそものジザメリのサウンドの根源にフィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドがあり、ノスタルジックで甘いジザメリのメロディーと女性ヴォーカルの相性の良さをホープ・サンドヴァルやシスター・ヴァニラ(リンダ・フォックス)との共演で見出だしたのかもしれません。 イザベラ・キャンベルもBELLE AND SEBASTIAN脱退後はマーク・ラネガン(元SCREAMING TREES/QUEENS OF THE STONE AGE)とのコラボ・アルバムをリリースしていて男性ヴォーカリストとのデュエットでも素晴らしい歌声を聴かせていましたが、イザベラが参加している2曲でもジザメリとの相性は抜群で見事に期待に応えています。 スカイ・フェレイラは昨年、PRIMAL SCREAMのシングル「Where the Light Gets In」でボビー・ギレスピーとデュエットしたのを記憶されている方も少なくないと思いますが、本作の「Black and Blues」でもリード兄弟と堂々と渡り合う彼女らしいヴォーカルを披露しています。 新しいサウンドを取り入れずに敢えて、古典的なジザメリ・サウンドに立ち帰ったことで、ジザメリが後のグランジオルタナ、シュゲイザーに与えた影響が今更ながら浮き彫りになりましたし、また、このバンドの根源がフィル・スペクター・サウンドにあることを改めて認識もしましたし、バンドの今までの歴史を総括しながらも後の世代への影響力を認識させる、そういう作品になったんじゃないかと思います。 次にアルバムを出した時にサウンドがどう変化しているかは分かりませんが、例え、大胆にサウンドが変化してもジザメリ流の甘いポップネスは永遠に不滅だと思います。 古典的なジザメリ・サウンドではありますが、このアルバムが新しいジザメリの第一歩。 2007年に再結成してから10年経って、ようやく踏み出した第一歩です…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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THE SPECIALS Live in Japan (3/24)




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 私にとっては、新木場スタジオコーストでのライヴは2月26日の『HOSTESS CLUB WEEKENDER』以来となりますが、Facebookを通して知り合った方々と久々、もしくは初めて会われた方もいらっしゃって、年中ライヴ参加している私にとっても実に有意義な時間を過ごせた公演になったと思います。 THE SPECIALSに関しては、2009年の『SUMMER SONIC 2009』にテリーホールが復帰したTHE SPECIALSが出演したものの、私はその日の都合がつかずに仕方なく諦めた経緯もありました。 私自身はこうしたスカ・バンドのライヴは初めてですし、スカ・バンドはレコードを家でじっとして聴いているよりも、ライヴで体感してナンボなので、そういった意味でもこの公演に来た意義は充分にあったと思います。 今回もこの新木場スタジオコーストの『HOSTESS  CLUB WEEKENDER』で初めて話し、以降、PIXIESTHE DAMNEDのライヴでも一緒に話している仲間と、公演前に色々な音楽話しで盛り上がり、公演前から楽しい時間を過ごせました。 入場時間になってもその仲間というか、もはやライヴに欠かせない友達と一緒に音楽話しで相変わらず盛り上がっていましたが(笑)とりあえず、私と我が友はステージ右側の最前列近くという非常に申し分のないポジションをキープしました。 やや中央寄りの最前列にいた、度々、色々な来日公演でご一緒させていただいているOhkiさんとも少しだけですが(挨拶程度ですが)話しましたし、後は同じくFacebookの友達で初対面になる平野さんともご挨拶程度でしたが話すことも出来て、開演前ではあるものの有意義な時間を過ごせたと思います。

 

 そして本題の公演の内容に入りますが、今回のTHE SPECIALSのメンバーは2009年に復帰したフロントマンのテリー・ホール、リズム・ギタリスト兼ヴォーカリストのリンヴァル・ゴールディング、ベーシストのホレス・パンターのオリジナル・メンバーに加え、OCEAN COLOUR SCENEのギタリストでポール・ウェラーのツアーにも度々、参加しているスティーヴ・クラドック、THE LIBERTINESのドラマー、ゲイリー・パウエルという強力な"助っ人"が加わり、そして、キーボード・プレイヤーのニコライ・ソープ・ラーセン、トロンボーン奏者、トランペット奏者、ストリングス奏者の女性2名というバンド構成。 結成当初のリーダーのジェリー・ダマーズが不在なのはオールド・ファンにとって残念なところかもしれませんが、スティーヴ・クラドックとゲイリー・パウエルの"助っ人"参加はダマーズ不在の穴を全く感じさせないどころか、下手なオリジナル・メンバーでの陣容よりも強力なバンドになっていたと会場の多くのファンが感じていたのではないでしょうか?  当日のセット・リストはこのブログの下部(↓)に掲載しましたが、スタートは1981年の解散時の最後のシングルで全英シングル・チャート1位にもなった「Ghost Town」。 THE SPECIALSの"終わり"を告げることにもなったシングル曲で、そう考えると複雑な思いでのオープニング・ナンバーですが (苦笑)、この"終わり"こそが現在の道のりへの"始まり"にもなったと捉えることも出来る、ライヴだと非常に力強く感じるナンバーです。 以降は2ndアルバム『More Specials』からの「Do Anything」、1991年発表の『The Single Collection』に収録されているナンバーでテリー・ホールによって書かれたナンバーの「Friday Night,  Saturday Morning」と続き、序盤はスカ色の強いデビュー・アルバムのナンバーよりも『More Specials』か『The Single Collection』のナンバーを選曲しましたが、ホーン・セクションやストリングスの音色がライヴで楽しめる、スカに止まらない様々な音楽を飲み込んだ、THE SPECIALSの魅力を再確認するうえで非常に重要なナンバーだったと思います。 単純にノリを重視するならデビュー・アルバムからの曲をライヴの前半に持って来た方が良いのかもしれませんが、ホーン奏者もストリングス奏者も取り入れた、序盤の味わい深いナンバーにも、THE SPECIALSの魅力が詰まっていると再考するには良い機会になったと思います。 若い頃は洗練されたファッション・リーダー的印象も強かったテリー・ホールですが、この公演では地味な服装で淡々とヴォーカルを聴かせる印象もありました。しかし年齢を重ね、枯れた味わいのテリーの存在感はステージでも静かに映えました。 静かな存在感のテリーに対して、終始、明るい笑顔とパフォーマンスでバンドを盛り上げたリンヴァル・ゴールディングはバンドのムード・メイカーであると同時にキレの良いリズム・ギターでバンドのサウンドを牽引する重要な役目を充分過ぎるくらい果たしました。 ジェリー・ダマーズ不在の穴を全く感じさせなかったのもリンヴァルの活躍あってこそのもので、バンドにとっては欠かせない存在と言えると思います。 そして、同じくオリジナル・メンバーのホレス・パンターのベースも、地味ながらTHE SPECIALSには欠かせない、リンヴァルのリズム・ギターと共にTHE SPECIALSのグルーヴを支える重要なプレイヤー。 そして"助っ人"のスティーヴ・クラドックはポール・ウェラーのツアーでも度々参加して、ウェラーの来日公演でも素晴らしいギター・プレイヤーとして印象に残っていますが、この公演でもリード・ギタリストとして多大な貢献をしました。 そして、ゲイリー・パウエルも豪快なダイナミズムをもたらすプレーでバンドに大きく貢献。 特にアッパーなビート・ナンバーが多いデビュー・アルバムのナンバーでは彼の力強い豪快なドラミングが、バンドのサウンドを骨太でタフなものにしていたと思いますし、THE LIBERTINESを日本で観られないファンにとっても、彼のプレーを聴けた喜びも大きかったんじゃないかと思います。 改めて、セットリストに目を移していただくとお分かりになると思いますが、後半になってくるとデビュー・アルバムからのアッパーなスカ・ナンバーがあって会場の盛り上がりも半端じゃないものになって来ますが、ステージ最前列近くではとにかく、ダイヴの嵐で、とにかく凄い数のダイヴの波が押し寄せて来て、会場最前列にいた方はたまったものではなかったでしょう (苦笑)。 もちろん、ファンに一番人気の高い「ワンツー!」の「Little Bitch」の盛り上がりは最高潮でしたが、ほとんどパンク・バンドかラウド系バンドの公演かというノリでした。 そして、後半にダイヴの波が雨あられの如く降り注いだ後のアンコールの一曲目は『The Single Collection』にも収録されている、THE SKATALITESのカヴァー曲「Guns of Navarone」。 そして、この曲が終了した後にテリーがコンビニの袋を持って登場するのですが、なぜかコンビニで買ったであろう飴やら何やらをファンに投げた後、ドラム・セットの傍に置いてあった花束を女性ファンにプレゼント。 テリーが花束をあらかじめ用意していたということは、おそらく、この女性にプレゼントするためだったのだと思いますが、そこは私が知る余地もありません(笑) 「All the Time in the World」を挟んでラストはデビュー・アルバム最後の曲でもある「You're Wondering Now」ですが、最後はリンヴァルがストリングス奏者の女性と一緒に踊りながら非常に和やかな雰囲気でライヴは終了。 初のTHE SPECIALSの公演でしたが、実に中身の濃い素晴らしいライヴだったと思います。

 

 そして、私の方は先程の仲間とも別れた後は、2015年の『FUJI ROCK FESTIVAL '15』でもご一緒させていただいた田中さんと、田中さんと同じFacebookの音楽グループのRaycaさんと初めてお会いして、帰りの電車はお二人ごと一緒させていただきました。 THE SPECIALSの公演も、もちろん素晴らしいものでしたが、こうしてライヴを通じて、人と繋がれるのって私も本当に嬉しいです。 私も10月のPeter Hook & The Lightのライヴ以外、予定は未定ですがまた皆さんと素敵な時間を過ごしたい、そう思っております…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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THE SPECIALS  Live  in Japan Setlist

24th Friday March

(@Studio Coast, Tokyo)

 

1. Ghost Town

2. Do Nothing

3. Friday Night, Saturday Morning

4. Stereotype

5. Man at C & A

6. Blank Expression

7. Rat Race

8. Why?

9. Redemption Song

10. Doesn't Make It Alright

11. Nite Klub

12. (Dawning of a) New Era

13. Do the Dog

14. Gangsters

15. Concrete Jungle

16. A Message to You Rudy

17. Monkey Man

18. Little Bitch

19. Too Much Too Young

20. Enjoy Yourself (It's Later Than You Think)

 

【Encore】

21. Guns of Navarone

22. All the Time in the World

23. You're Wondering Now

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

www.creativeman.co.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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結成37年、通算14作目の新作




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『Spirit』

DEPECHE MODE

 

 

 

 

 

 

 

 

  DEPECHE MODEが今月22日(輸入盤は17日発売)にリリースしたばかりのアルバムで、2013年発表の『Delta Machine』以来のバンドにとって通算14作目の作品になります。 本作のプロデュースを手掛けるのは、ARCTIC MONKEYS、MYTERY JETS、KLAXONS、Florence and the Machine等を手掛けてきた、SIMIAN MOBILE DISCOのジェームズ・フォード。 『Playing the Angel』(2005年発表)、『Sounds of the Universe』(2009年発表)、『Delta Machine』(2013年発表)と、前作までの3作品はベン・ヒリアーがプロデュースを担当してきましたが、ヒリアーはDEPECHE MODEの作品以外は、BLUR、THE EDITORS、DOVES、ELBOW等のギター・ロック・バンドのプロデュースを手掛けているプロデューサーで、DEPECHE MODEに対して特別な思い入れはない分、逆に客観的な視点でDEPECHE MODEの作品に良い刺激を与えていました。 対して、本作を手掛けるジェームズ・フォードはテクノ/エレクトロ系ユニット、SIMIAN MOBILE DISCOのメンバーでもありますが、もちろん、DEPECHE MODEには大きな影響を受けている大ファン。 フォードは2000年代以降のUKロック・シーンにおいてのプロデューサーとしての実績や評価は高く、これ以上ないプロデューサーの人選と言えるかもしれません。

 本作発売前にリード・シングル「Where's the Revolution」のMV(このブログの下記で閲覧出来ます)が、YouTubeでもアップされましたが、収容所のようなロケーションで、聖職者のような紛争をしたメンバーの姿、そして、ポップではあるもののダークなサウンド、重苦しいメッセージ性の強い歌詞に、本作の内容が込められている…。 そんな感触を覚えた方も少なくないことでしょう…。

 

「僕達はこのニュー・アルバムを政治的アルバムだと主張するわけじゃない。 僕自身も音楽を政治的に聴くなんてことはしない。 でも、僕達もこの世界で生きている以上、そこから影響は受けるよ。」

ー デイヴ・ガーン(DEPECHE MODE)

 

 シリアからの難民問題、英国のEU離脱問題、そして世界中の物議を醸したアメリカ大統領就任…。 前述の通り、デイヴ・ガーンも決して、政治的主張をしたかったわけではなかったと思いますが、結果的にこうした世界中の様々な問題が、この作品をDEPECHE MODE史上、最も政治的メッセージが込められた作品にしたのは想像に難くないはずです。 過去にもデイヴ・ガーンのドラッグ問題、アラン・ワイルダーの脱退等のトラブルで、バンドが負のスパイラルに陥り、その暗黒面がサウンドに反映されてしまった時もありましたが、本作で覆っているダークなサウンドは現在の悲観的状況を反映してのもの。 「So Much Love」のように、DEPECHE MODEの従来のポップ・サウンドを踏襲した楽曲もあるにはあるのですが、病むべき世界の情勢をレコーディング時から感じとっていたメンバーにとって、過去の彼等のポップなサウンドを踏襲した楽曲を作る気にはとてもなれなかったのでしょう。 時折、フォードが演奏するペダル・スティールを取り入れたブルージーなフレイヴァーを挿入しつつも、もの悲しくも美しいDEPECHE MODEらしい部分も鳴らしていくフォードの手腕も見事で、そこはメンバーがやろうとしている意図を明確に察知して、新しくもDEPECHE MODEらしさを損なわない、DEPECHE MODEを愛しているフォードならではのサウンド・メイキングかもしれません。 現在の世界中の情勢故、こうした暗黒面を感じさせるサウンドになるのは致し方ないところがありますが、フォードが次作以降にこうした情勢とは無縁の状態で、DEPECHE MODEの作品に関わった時にどういった作品を制作するのかが楽しみになってくると思います。 もちろん本作はダークな側面が強い作品のため、どうしても受け入れ難いと思われる方も多いと思いますが、世界の病むべき情勢を嘆きつつ、決して負のスパイラルに陥ることなく前を向いた作品なので、ファンの方は是非とも聴いてみてください。 無論、ポップな作品ではないかもしれませんが、さしずめ、メッセージ性の高いインダストリアル作品として聴いてみると、また違った解釈もあるかな?とも思います…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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タワレコ新宿店でサイン会もあります♪




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『Hot Thoughts』

SPOON

 

 

 

 

 

 

 米テキサス州・オースティン出身のインディー・バンド、SPOONが今月17日にリリースしたばかりのアルバム。 バンドにとって本作は2014年の『They Want My Soul』以来の作品でバンド通算9作目のスタジオ・アルバムで、デビュー・アルバム『Telephono』(1996年発表)以来の「Matador Records」からのリリース作品にもなります。 SPOONは日本でもインディー好きに支持を受けているバンドですが、米国本国では2005年に『Gimme Fiction』が全米アルバム・チャート44位にランクインしてから、『Ga Ga Ga Ga Ga』(2007年発表)が全米10位、『Transference』(2010年発表)が全米4位、『They Want My Soul』(全米4位)とインディー・バンドという枠を超えた高い人気を誇っているバンドです。 SPOONを全く知らない方でも、『Ga Ga Ga Ga Ga』に収録されている楽曲「You Got Yr. Cherry Bomb」が、Y! mobileのCMに使用されているので耳にしたことがあるんじゃないかと思います

 

 

「You Got Yr .Cherry Bomb」(↓)

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 SPOONはブリット・ダニエル(Vo/G)とジム・イーノ(Dr)によって結成されたバンドで、バンド名はドイツのクラウト・ロック・バンド、CANの曲名から取ったものです。 初期作品ではPAVEMENTPIXIES等のUSオルタナ勢、或はWIREGANG OF FOUR等のポスト・パンク勢の影響を感じさせるバンドでしたが、R&Bやソウル等の黒人音楽をルーツに持ち、ブリット・ダニエルのソウルフルなヴォーカルを生かしたソング・ライティングをベースにして、年々、自らのサウンドをアップデートしてきたのがSPOONというバンドだと思います。 CANの曲名をバンド名に冠している通り、曲によってはミニマリズムを取り入れ、常に実験的なサウンドを追求しているところも、SPOONが結成20年以上経った現在でも、米国の音楽メディアに未だに高い評価を受けている要因になっているのだと思います。 実験精神を損なわずに高い質のソング・ライティングも追求していく、バンドとしての理想型をキャリアを重ねるごとに目指しているのだと思います。

 本作のプロデューサーは、WEEZERMOGWAIMGMTBELLE AND SEBASTIAN、THE VACCINES等を手掛けてきた、デイヴ・フリッドマン。 フリッドマンは前作の『They Want My Soul』でもプロデューサーとして名を連ねていましたが、前作での実験的なプロダクションとソング・ライティングを理想的な形で融合したサウンドは高い評価を受け、本作で再び、フリッドマンを起用したのは正解と言えるかもしれません。 フリッドマンは現在でこそ、プロデューサーとして名高い存在ですが、元々はMERCURY REVのメンバーとして活動していたのもあって、分厚いサウンド・オブ・ウォールのサイケデリック・サウンドがフリッドマンのプロデュース作品の特色と言えると思いますが、実験的なハイブリット・サウンドは黒人音楽をルーツに持つSPOONの楽曲をより、アップリフティングなバンド・サウンドに昇華させることに成功しています。 オープニング・ナンバーのアルバム・タイトル曲のハイブリットでダンサブルなナンバーを聴いただけでも、SPOONファンやインディー音楽好きじゃなくても耳を奪われがちですが、アンビエントから先鋭的なポスト・パンク、古典的なR&Bフレイヴァーまで、実は楽曲の表情も豊かで楽曲の骨格がしっかりしているところもSPOONらしいところ。 前作のサウンド路線を踏襲しながらもやはり、肝になるブリット・ダニエルのソウルフルなヴォーカルもグルーヴィーな楽曲だから冴えまくっていますし、ポップ・アルバムとしての魅力も充分です。 フリッドマンのプロデュースは分厚過ぎるプロダクション故、バンドによっては初期衝動やダイナミズムを損ねることも少なくないのですが、SPOONの作品に限って言えば、その相性は最高の部類にあると言えるかもしれません。 もちろん、このアルバムの素晴らしさの最大の要因はバンドのソング・ライティングと黒人音楽のグルーヴをハイブリットなモダニズムとの見事な融合にあり、近年のTAME IMPALAやTEMPLESと言ったサイケデリック・バンドが目指している、ハイブリット・サイケデリック・サウンドとは違った地平線にある、実は古典的なソウル・ミュージックが根底にあるのがSPOONのサウンドだと思います。 いずれにせよ、このアルバムはインディー厨向けのオルタナ・アルバムではありませんし、むしろあらゆるジャンルの音楽ファンが耳を傾けるべき普遍的な作品だと思います。

 それから下にリンクを貼りましたが(↓)、今月20日にはタワーレコード新宿店でブリット・ダニエルのサイン会もあります。 もちろん、このアルバムを購入して参加券を貰って参加出来るわけですが、興味ある方は下記のリンクをご参照ください。 かく言う私も実はこのアルバムを購入して、ブリットのサイン会に参加する予定です。 このアルバムを発売日にいち早く購入したのも実はサイン会目的だったのもあるのですが(笑)それでもアルバムの出来は文句無しの最高のものでしたし、アルバムを購入して本当に良かったと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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