『SUMMER SONIC 2015 (8/15)』①
先月の『FUJI ROCK FESTIVAL 2015』に続き、15日のみですが『SUMMER SONIC 2015』にも参加して来ました。
都内の自分の自宅から約1時間半から2時間かけて幕張に到着したのは10時半くらい。
現地でタバコを吹かしてから、ゆっくりと11時のDINOSAUR PILE-UPを観るために『MOUNTAIN STAGE』に行きました。
①DINOSAUR PILE-UP [11:30]
(MOUNTAIN STAGE)
『MOUNTAIN STAGE』に到着すると、朝から血気盛んなキッズと思われる(笑)ファンでそれなりに準備していて、着くや否や「Arizona Waiting」でスタートしました。
如何にもパンク・スプリングが好きな方辺りが好きそうなバンドなんですが、実際にライブを観てみると、単純なパンク・ソングだけのバンドでない事を実感出来るバンドです。
と言うより、2ndアルバムをリリースしたらばかりのTHE STRYPESのような、良い意味でのバンド・サウンドの変化と成長を感じさせるライブとなった気がします。
特に彼等のライブで印象に残ったのが、リリースしたばかりのEPの楽曲の「11:11」で、例の恐竜の人形が登場した時の曲と言えば思い出すのではないでしょうか?
重いグルーヴのミドル・テンポのヘヴィーなナンバーですが、単純なオルタナ・パンク・バンドという印象を覆す、バンドの明るい未来をこの曲に感じることが出来、このバンドの将来が楽しみになりました。
もちろん既発表アルバムからのナンバーの演奏の出来も決して悪くなく、フロント・マンのマット・ビッグランドのダミ声ヴォーカルも下手くそではあるのですが、バンドの重要な肝になっていて、また機会があったら観たいバンドです。
②SLAVES[12:30]
(SONIC STAGE)
ソニックに到着したのはWOLF ALICEのライブが終わる直前だったので、彼女達のライブの出来に関しては分かりませんが、女性ヴォーカリストのパンツが見えた云々とか、男性ファンが嬉しそうに話していたので、ライブの出来以外でもファンを魅了したのでしょう (爆)
その盛り上がったであろうWOLF ALICEのライブが終わった後、観客が入れ代わるときに僕は最前列をキープしました。これで少なくとも次のCIRCA WAVESも最前列で観られるからです。
最前列でのんびり黄昏れていると、14時半に『THIS IS POP』のオフ会で合流予定の和氣さんが声をかけてくれました。
しばらく、和氣さんと音楽関連の話をした後、最前列でSLAVESのライブを待つことにしました。
そのダーティーなパンク・サウンドで人気も高いと思われたSLAVESですが、人気の高かったWOLF ALICEと比べると集客も今ひとつっぽかったですが、それでもダーティーなパンク・サウンドを聴かせるSLAVES目当てのファンを魅了するには充分なライブを披露してくれたと思います。
華のあるWOLF ALICEと対称的な悪な臭いをプンプンさせているSLAVESですが、ステージ右側にある「Orange」のヴィンテージ・アンプを見ただけで、このバンドのライブは凄いんじゃないか?と思わされたのは僕だけではないはずです。
ドラムをぶっ叩きながら歌うアイザック・ホールマン、ダーティーな歪んだヤクザでダーティーなギター・サウンドをかき鳴らすローリー・ヴィンセントのワルな臭いのするダーティーなサウンドを聴いているだけ、彼等の野放図でヤンチャな姿を見ているだけで胸のときめきを押さえられない(笑)理屈抜きで楽しめたライブだと思います。
パンク・スプリングに出演しているパンク・バンドみたいに、カテゴライズされた型に嵌まった商品のパッケージ化されていくバンドが多い中、ライブの出来云々ではなく自由奔放なワルっぽさを感じさせるだけでも個人的には充分、100点満点をあげたいです(笑)
もっとも、このバンドを観るのに理屈やウンチクを語ってしまっては彼等のライブの楽しさは伝わりませんし、素直に理屈抜きで生ライブを楽しめればそれでイイんです(笑)
欲を言えば、やはりこのバンドは小さいハコで観客との距離感がないところで楽しみたいなぁ~ってことだけです。
③CIRCA WAVES[13:40]
(SONIC STAGE)
昨年のサマソニにも出演したリヴァプール出身のオルタナ・バンドですが、今回はデビュー・アルバムをリリースし、なおかつ、今年のグラストンベリー・フェスティバルでも彼等のパフォーマンスがNMEで最高の評価を得る等、ライブには定評のあるバンドですが、このサマソニでも期待に応えられる見事なライブだったと思います。
キャッチーで印象に残りやすい楽曲、そして爽やかな風のような、正に夏にうってつけの甘いキエラン・シュッダルのヴォーカルがバンドの魅力の肝になっていますが、そのバンドの技量、そしてオルタナ・バンドとしてライブで鍛えた高揚感のあるライブでのバンドとしてのケミストリーは本物です。
デビュー・アルバムのほろ苦い甘さもバンドの魅力の一つではあるものの、まだまだアルバムの完成度そのものは充分ではない気がしていたのですが、ライブになるとアルバムの楽曲が一層の輝きを増して光を解き放ち、アルバムでは愚直な程にストレート過ぎるように感じた楽曲もライブで鍛えあげられたものだという事も理解出来ました。
最後の最後で、彼等の代表曲でもあり、今年屈指のロック・シーンの名曲でもある「T Shirt Weatherを持ってくるところも実に心憎いというか(笑)
もちろん現在もそれなりの人気を誇るバンドですが、これからのロック・シーンを担うバンドになっていくのに、それほどの時間を要する事もないと思います。