アヴァン・ガレージの帝王
『Carnival of Souls』
ポスト・パンクやエクスペリメンタル・ロックにカテゴライズされる事もあるバンドですが、あらゆる音楽性を内包した独創性の強いバンドです。
「オハイオのアンダーグラウンド・シーンの、"Crosby Stills Nash & Young"になる!」と言って結成されましたが、JOY DIVISION、PIXIES、R.E.M.、HUSKER DU等が、リスペクトしているアンダーグラウンド・シーンでも影響力のあるバンドです。
バンドは1975年にデビューしてから、一旦、1982年にバンドの活動を終わらせますが、1987年に再び、活動を再開して現在も活動中です。
バンド名は、アルフレッド・ジャリの戯曲「ユビュ王」に由来していて、バンドのメンバーはフロントマンのデヴィッド・トーマス以外は流動的です。
色々な音楽性を内包しているのが彼等の持ち味だと思いますが、このアルバムに漂う牧歌的なサウンドが実に心地好いです。
異形の音楽であるにも関わらず、デヴィッド・トーマスの温かい人間性みたいのが伝わってくるようで好感が持てます。
個人的には、昨年リリースのアルバムでは、SWANSの『To Be Kind』に匹敵する傑作だと思っています。