吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

THE SPECIALS Live in Japan (3/24)




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 私にとっては、新木場スタジオコーストでのライヴは2月26日の『HOSTESS CLUB WEEKENDER』以来となりますが、Facebookを通して知り合った方々と久々、もしくは初めて会われた方もいらっしゃって、年中ライヴ参加している私にとっても実に有意義な時間を過ごせた公演になったと思います。 THE SPECIALSに関しては、2009年の『SUMMER SONIC 2009』にテリーホールが復帰したTHE SPECIALSが出演したものの、私はその日の都合がつかずに仕方なく諦めた経緯もありました。 私自身はこうしたスカ・バンドのライヴは初めてですし、スカ・バンドはレコードを家でじっとして聴いているよりも、ライヴで体感してナンボなので、そういった意味でもこの公演に来た意義は充分にあったと思います。 今回もこの新木場スタジオコーストの『HOSTESS  CLUB WEEKENDER』で初めて話し、以降、PIXIESTHE DAMNEDのライヴでも一緒に話している仲間と、公演前に色々な音楽話しで盛り上がり、公演前から楽しい時間を過ごせました。 入場時間になってもその仲間というか、もはやライヴに欠かせない友達と一緒に音楽話しで相変わらず盛り上がっていましたが(笑)とりあえず、私と我が友はステージ右側の最前列近くという非常に申し分のないポジションをキープしました。 やや中央寄りの最前列にいた、度々、色々な来日公演でご一緒させていただいているOhkiさんとも少しだけですが(挨拶程度ですが)話しましたし、後は同じくFacebookの友達で初対面になる平野さんともご挨拶程度でしたが話すことも出来て、開演前ではあるものの有意義な時間を過ごせたと思います。

 

 そして本題の公演の内容に入りますが、今回のTHE SPECIALSのメンバーは2009年に復帰したフロントマンのテリー・ホール、リズム・ギタリスト兼ヴォーカリストのリンヴァル・ゴールディング、ベーシストのホレス・パンターのオリジナル・メンバーに加え、OCEAN COLOUR SCENEのギタリストでポール・ウェラーのツアーにも度々、参加しているスティーヴ・クラドック、THE LIBERTINESのドラマー、ゲイリー・パウエルという強力な"助っ人"が加わり、そして、キーボード・プレイヤーのニコライ・ソープ・ラーセン、トロンボーン奏者、トランペット奏者、ストリングス奏者の女性2名というバンド構成。 結成当初のリーダーのジェリー・ダマーズが不在なのはオールド・ファンにとって残念なところかもしれませんが、スティーヴ・クラドックとゲイリー・パウエルの"助っ人"参加はダマーズ不在の穴を全く感じさせないどころか、下手なオリジナル・メンバーでの陣容よりも強力なバンドになっていたと会場の多くのファンが感じていたのではないでしょうか?  当日のセット・リストはこのブログの下部(↓)に掲載しましたが、スタートは1981年の解散時の最後のシングルで全英シングル・チャート1位にもなった「Ghost Town」。 THE SPECIALSの"終わり"を告げることにもなったシングル曲で、そう考えると複雑な思いでのオープニング・ナンバーですが (苦笑)、この"終わり"こそが現在の道のりへの"始まり"にもなったと捉えることも出来る、ライヴだと非常に力強く感じるナンバーです。 以降は2ndアルバム『More Specials』からの「Do Anything」、1991年発表の『The Single Collection』に収録されているナンバーでテリー・ホールによって書かれたナンバーの「Friday Night,  Saturday Morning」と続き、序盤はスカ色の強いデビュー・アルバムのナンバーよりも『More Specials』か『The Single Collection』のナンバーを選曲しましたが、ホーン・セクションやストリングスの音色がライヴで楽しめる、スカに止まらない様々な音楽を飲み込んだ、THE SPECIALSの魅力を再確認するうえで非常に重要なナンバーだったと思います。 単純にノリを重視するならデビュー・アルバムからの曲をライヴの前半に持って来た方が良いのかもしれませんが、ホーン奏者もストリングス奏者も取り入れた、序盤の味わい深いナンバーにも、THE SPECIALSの魅力が詰まっていると再考するには良い機会になったと思います。 若い頃は洗練されたファッション・リーダー的印象も強かったテリー・ホールですが、この公演では地味な服装で淡々とヴォーカルを聴かせる印象もありました。しかし年齢を重ね、枯れた味わいのテリーの存在感はステージでも静かに映えました。 静かな存在感のテリーに対して、終始、明るい笑顔とパフォーマンスでバンドを盛り上げたリンヴァル・ゴールディングはバンドのムード・メイカーであると同時にキレの良いリズム・ギターでバンドのサウンドを牽引する重要な役目を充分過ぎるくらい果たしました。 ジェリー・ダマーズ不在の穴を全く感じさせなかったのもリンヴァルの活躍あってこそのもので、バンドにとっては欠かせない存在と言えると思います。 そして、同じくオリジナル・メンバーのホレス・パンターのベースも、地味ながらTHE SPECIALSには欠かせない、リンヴァルのリズム・ギターと共にTHE SPECIALSのグルーヴを支える重要なプレイヤー。 そして"助っ人"のスティーヴ・クラドックはポール・ウェラーのツアーでも度々参加して、ウェラーの来日公演でも素晴らしいギター・プレイヤーとして印象に残っていますが、この公演でもリード・ギタリストとして多大な貢献をしました。 そして、ゲイリー・パウエルも豪快なダイナミズムをもたらすプレーでバンドに大きく貢献。 特にアッパーなビート・ナンバーが多いデビュー・アルバムのナンバーでは彼の力強い豪快なドラミングが、バンドのサウンドを骨太でタフなものにしていたと思いますし、THE LIBERTINESを日本で観られないファンにとっても、彼のプレーを聴けた喜びも大きかったんじゃないかと思います。 改めて、セットリストに目を移していただくとお分かりになると思いますが、後半になってくるとデビュー・アルバムからのアッパーなスカ・ナンバーがあって会場の盛り上がりも半端じゃないものになって来ますが、ステージ最前列近くではとにかく、ダイヴの嵐で、とにかく凄い数のダイヴの波が押し寄せて来て、会場最前列にいた方はたまったものではなかったでしょう (苦笑)。 もちろん、ファンに一番人気の高い「ワンツー!」の「Little Bitch」の盛り上がりは最高潮でしたが、ほとんどパンク・バンドかラウド系バンドの公演かというノリでした。 そして、後半にダイヴの波が雨あられの如く降り注いだ後のアンコールの一曲目は『The Single Collection』にも収録されている、THE SKATALITESのカヴァー曲「Guns of Navarone」。 そして、この曲が終了した後にテリーがコンビニの袋を持って登場するのですが、なぜかコンビニで買ったであろう飴やら何やらをファンに投げた後、ドラム・セットの傍に置いてあった花束を女性ファンにプレゼント。 テリーが花束をあらかじめ用意していたということは、おそらく、この女性にプレゼントするためだったのだと思いますが、そこは私が知る余地もありません(笑) 「All the Time in the World」を挟んでラストはデビュー・アルバム最後の曲でもある「You're Wondering Now」ですが、最後はリンヴァルがストリングス奏者の女性と一緒に踊りながら非常に和やかな雰囲気でライヴは終了。 初のTHE SPECIALSの公演でしたが、実に中身の濃い素晴らしいライヴだったと思います。

 

 そして、私の方は先程の仲間とも別れた後は、2015年の『FUJI ROCK FESTIVAL '15』でもご一緒させていただいた田中さんと、田中さんと同じFacebookの音楽グループのRaycaさんと初めてお会いして、帰りの電車はお二人ごと一緒させていただきました。 THE SPECIALSの公演も、もちろん素晴らしいものでしたが、こうしてライヴを通じて、人と繋がれるのって私も本当に嬉しいです。 私も10月のPeter Hook & The Lightのライヴ以外、予定は未定ですがまた皆さんと素敵な時間を過ごしたい、そう思っております…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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THE SPECIALS  Live  in Japan Setlist

24th Friday March

(@Studio Coast, Tokyo)

 

1. Ghost Town

2. Do Nothing

3. Friday Night, Saturday Morning

4. Stereotype

5. Man at C & A

6. Blank Expression

7. Rat Race

8. Why?

9. Redemption Song

10. Doesn't Make It Alright

11. Nite Klub

12. (Dawning of a) New Era

13. Do the Dog

14. Gangsters

15. Concrete Jungle

16. A Message to You Rudy

17. Monkey Man

18. Little Bitch

19. Too Much Too Young

20. Enjoy Yourself (It's Later Than You Think)

 

【Encore】

21. Guns of Navarone

22. All the Time in the World

23. You're Wondering Now

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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