吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

『HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER』&『SUMMER SONIC EXTRA』出演しました!




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『Give a Glimpse of What Yer Not』

DINOSAUR Jr.

 

 

 今月20日の『HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER』(千葉 幕張メッセ)、そして今月22日の『SUMMER SONIC EXTRA』(東京 LIQUIDROOM)にも出演もした、DINOSAUR Jr.が今月5日にリリースしたばかりの新作で、2005年のオリジナル・メンバーでの再結成から通算4枚目、2012年にリリースされた前作『I Bet on Sky』から4年ぶりの作品になります。 DINOSAUR Jr.としては4年ぶりの作品ということになりますが、J・マスキスは2014年にソロ・アルバム『Tied to a Star』をリリースしていますし、ルー・バーロウにしても2013年にSEBADOHとして実に14年ぶりのアルバムになる『Defend Yourself』をリリースしていますし、昨年にはソロ・アルバム『Brace the Wave』をリリースしているので、ファンにしてみれば、それほど待たされた印象はないのかもしれません。 また前作『I Bet on Sky』同様にルー・バーロウ自らが作曲しヴォーカルを取るナンバーも2曲収録(「Love Is…」と「Left/Light」)。 

 本作のプロデュースを手掛けるのはJ・マスキス自身。 ミキシングをジョン・アグネロ、エンジニアリングとマスタリングを手掛けるのがジャスティン・ピッツォフェッラート&グレッグ・カルビという、DINOSAUR Jr.の諸作品や近年のマスキスのソロ・アルバムから引き継いでいるメンツでの盤石な体制での制作陣で、正に"ダイナソー節"と俗に言われる、王道ダイナソー節が楽しめる作品になっています。 リード・トラックの「Tiny」を始め、「Going Down」、「I Told Everyone」等、フックの利いたメロディーのキャッチーでコンパクトな楽曲群は、1985年にセルフ・タイトルのデビュー・アルバムをリリースしてからのオリジナル・メンバーでの初期作品よりも、むしろ90年代にほぼマスキス独裁体制に入った時期の傑作アルバム『Green Mind』や『Where You Been』期に近いサウンドのような気がします。 無論、DINOSAUR Jr.の魅力は直球オルタナ・ソングだけでなく、ニール・ヤングやスティーヴン・スティルスの系譜を受け継いだソングオリエンテッド嗜好の楽曲も素晴らしい出来で、「Be A Part」や「Knocked Around」、「Mirror」と言った曲はマスキスのソングライターとしての魅力を味わえる佳曲と言えます。 DINOSAUR Jr.脱退後もSEBADOHや様々なソロ・プロジェクトでもソングライターとしての実力は高く評価されてきましたが、本作でも味わい深いレイドバックしたサウンドのルー・バーロウの楽曲も、彼のソングライターとしての実力、そして哀愁感漂うヴォーカルもアルバムの聴きどころの一つと言えるでしょう。

 2005年に再結成されたDINOSAUR Jr.は昨年2015年で早くも結成10年目を迎え、30年前にリリースしたデビュー・アルバムの再現ライヴも行われる等、大きな節目を迎えましたが、この作品は昨年の"節目"を終えた後の、新たなるステージに降り立った一枚と言えるかもしれません。  80年代にこの三人が揃って活動していた時期は『Bug』(1988年発表)リリース後のツアーの後にバーロウが脱退するまでの4年足らずなので、再結成後の10年間の三人のバンドとしての状態がいかに良好なのかが窺えます。 バーロウいわく決して三人共、いつも仲良くやっているわけでは決してないそうですが、年齢を重ねてお互いの距離を取ることを覚えただけでなく、DINOSAUR Jr.として活動していない時期に、個々がソロ活動を行うことでDINOSAUR Jr.としての活動でエゴをぶつけ合うことが極端に少なくなったことも理由としてあると思います。 今月20日の『HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER』、そして22日の『SUMMER SONIC EXTRA』で来日し、私も先日のブログで『HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER』のライヴの様子をレポートさせていただきましたが、90年代のグランジ・ムーヴメントを経験した中年ロック・ファンよりも暴れたい盛りの若い男性ファンで盛り上がった気がします。 直球オルタナ・ソングもソング・オリエンテッドな楽曲も充実している本作は、もちろん現在の若い世代のロック・ファンにも充分、受け入れられる作品だと思います。 古典的なダイナソー節満載のアルバムではありますが、決してマンネリズムに陥らず、充分に聴きごたえがあるのは、常にマスキスが楽曲の質を重視しているからこそだと思います。 これからもこの三人で長く活動して、より質の高いアルバムを創作し続け、さらに来日公演でもいつまでも若い世代のファンを歓喜させるライヴをやってのけて欲しいと思います。

 

 

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https://youtu.be/Iwa3DO5_irM

 

https://youtu.be/2znCWvYiOfI

 

https://youtu.be/5M_RltyjF5o

 

 

 

 

 

 

 

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