吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

『FUJI ROCK FESTIVAL 2017』出演決定!




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『Volcano』

TEMPLES

 

 

 

 

 

 

 

 昨年8月の『HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER』に出演、そして今年の『FUJI ROCK FESTIVAL 2017』にも出演が決定している英ケタリング出身のサイケデリック・ロック・バンド、TEMPLESが今月3日にリリースしたばかりのアルバムで、2014年のデビュー・アルバム『Sun Structures』以来、バンドにとって2作目のアルバムになります。 本作はデビュー・アルバムに引き続き、バンド自身のセルフ・プロデュース作品で、アルバムのミックスをFKA twigs、オーウェン・パレット、CaribouBLOC PARTY等の仕事で知られるデヴィッド・レンチが担当しています。 元々、メンバーは60~70年代のサウンドやメロディーに凄い影響を受け、その影響が顕著に表れているのがデビュー・アルバムのサウンドなわけですが、2作目にあたる本作では60~70年代にはないクラブ・ミュージックのようなドラムとベースのアタック感をヴィンテージ・サウンドの融合に成功した作品と言えると思います。 だからと言ってクラブ・ミュージック寄りのビート偏重のサウンドになるわけではなく、あくまでTEMPLES最大の魅力であるドリーミーな酩酊感を最大限に生かしたサウンド作りが行われ、より緻密で尚且つ進化を遂げた本作のサウンドは大きな称賛を受けたデビュー・アルバムを、全ての面において遥かに上回る作品になったと言っても過言ではないと思います。 元々、TEMPLESはデビュー・アルバム制作時も新人バンドに有りがちな即興や初期衝動で作品を制作したりは決してしない、緻密なスタジオ・ワークを心掛けてきたバンドでしたが、本作ではドリーミーな酩酊感は重視しながらも、レトロチックなヴィンテージ・サウンドへのこだわりをあっさり捨て去ることが出来たのは、あくまで緻密なスタジオ・ワークを重視する彼等らしい決断と言えるのかもしれません。 しかし、アルバムのサウンドがハイファイ化しても彼等のあの甘ったるいポップなメロディーはますます甘味が増し、その甘味ゆえ、ついつい次の曲も聴きたくなってしまう曲構成の妙も彼等の緻密さゆえかもしれません。 本作は特にコンセプトを重視した作品ではありませんが、リズム・マシーンを使用した曲やループ主体の曲もあり、様々なタイプの楽曲が揃っていますが、アレンジの部分では敢えて統一感を出し、プロダクションの部分が一番苦労したそうですが、その"苦労"が見事な形で結実し、高い完成度を誇る作品に仕上げることが出来たのだと思います。 個人的には昨年、私が年間ベスト・アルバムの第3位に選出したTOYの『Clear Shot』にも勝るにも劣らずの作品…いや、それ以上に素晴らしい作品と断言しても良いかもしれません。 今年に関しては早くもLITTLE BARRIEの新作『Death Express』が(2017年度の)年末の年間ベスト・アルバムに選出したいほどの素晴らしいアルバムをリリースしましたが、TEMPLESのこの作品を聴かずに2017年を語るべからず(笑)と言える比類なき完成度のアルバムですので機会あったら、是非とも…いや、絶対に聴いてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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www.fujirockfestival.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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