吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

グラスゴー出身ガールズ・デュオのビタースウィートなグランジ・ポップ




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『Babes Never Die』

HONEYBLOOD

 

 

 

 

 

 英スコットランドグラスゴー出身のグランジ・ガールズ・デュオ、HONEYBLOODが昨年11月にリリースした2ndアルバム。 HONEYBLOODはグラスゴーで、Patwindpartwolf and Boycotes、RESPECTIVELYと言ったバンドでギターをプレーしていた、Stina Tweeddaleが自分で曲を書いて歌う為にドラマーのShona McVicarを誘って2012年に結成したバンド。 自主レーベル「Cath Records」からデビュー・シングル「Thrift Shop」をリリースした後に、Sigur RosMUMANIMAL COLLECTIVE等のアルバムをリリースしているレーベル「FatCat Records」と契約し、2014年7月にセルフ・タイトルのデビュー・アルバムをリリース。 デビュー・アルバムはNMEが"2014年に聴くべき40枚"に選出したのを始め、DIYMOJO、Uncutと言った各音楽媒体が高評価しました。 しかし、デビュー・アルバム・リリースから2ヶ月後には早くもShona McVicarが脱退し、アルバムの高評価から一転して苦難に陥りましたが、新ドラマーにCat Myersを迎え入れ、再び活動を再開しました。 この後はFOO FIGHTERS、PALMA VIOLETS、SLEIGH BELLS、DEAP VALLY等のサポート・アクトをこなし、2015年にはレコード・ストア・デイにシングル「Black Cloud/No Big Deal」(このシングルの2曲は本作の日本盤のボーナス・トラックとして収録)をリリース後、昨年11月にCat Myers加入後初となる本作をリリースしました。 本作のプロデューサーにはGorillazやJames T等を手掛けたJames Dringを起用。 デビュー・アルバムではローファイながらも60'sフレイバー濃厚な甘酸っぱいノスタルジックなポップさを擁したサウンドから、BEST COASTやVIVIAN GIRLSと比較されもしましたが、デビュー・アルバムでのローファイ感、甘酸っぱいポップ感を踏襲しつつ、ドラマチックで哀愁のある楽曲もそこに加わり、ひたすら甘いだけのアルバムにはなっていないと思います。 Stinaの書く楽曲の質もデビュー・アルバム以上に向上し、更にCatのドラムがダイナミズムを生み出すことでアルバム全体のサウンドにもライヴ感を感じさせ、バンド存続の危機になりかねなかったドラマー交代が一転して、功を奏した形になりました。 アルバム1曲目の「Intro」からラストの「Outro」(日本盤には最後2曲が前述のボーナス・トラックですが)まで流れるような構成になっていますが、曲自体はデビュー・アルバム以上にバリエーションが広がり、決して単調なローファイ・アルバムにならなかったところは、プロデューサーのJames Dringの手腕かもしれません。 昨年、女性アーティストとしてはMitskiが大ブレイクし、その少し前にはCoutney Burnettが大ブレイクして、両者共に来日公演も行っていますが、私が昨年にこのブログで紹介したKINO KIMINO同様、このHONEYBLOODも私自身が期待をかけているオルタナ女子です(もっとも、HONEYBLOODはデュオですが…)。 元々、NMEで高く評価されていたデュオだけに英国内でブレイクすれば来日公演を行う日が来るのもそう遠くない気がします。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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