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吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

同じ穴の狢同士の愛すべきコラボ作



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『No Life for Me』
WAVVES × CLOUD NOTHINGS


 

 WAVVESのネイサン・ウィリアムスと、CLOUD NOTHINGSのディラン・バルディ、米国の愛すべきローファイ・オルタナ・バンドのフロントマン二人のコラボ・アルバム。
 一応、"WAVVES × CLOUD NOTHINGS"というコラボ名義になっていますが、正確にはネイサンとディラン二人が中心のコラボ作品です(もっとも、WAVVESはネイサンの、CLOUD NOTHINGSはディランのソロ・プロジェクトみたいなものなので問題はないのですが)。
 今年3月にネイサン自身のInstagramで、このコラボ作の完成を発表し、6月にネイサンが主宰するレーベル"Ghost Ramp"から、iTunes/Bandcampを通じて、この『No Life for Me』が発表され、今月にこのコラボ作がCD盤として発売になりました。
 全9曲中7曲はネイサンとディランの共作曲で、あとはネイサンとディランが個人で一曲ずつ書かれた曲です。
 サポートで演奏を務めたのは、WAVVESのブライアン・ヒル(Dr)と、ネイサンの弟のジョエル(Key)。JEANS WILDER名義での活動をしているアンドリュー・キャディックも「Hard to Find」にヴォーカルで参加しています。
 片やWAVVESはカリフォルニア州サンディエゴ、CLOUD NOTHINGSオハイオ州クリーヴランドと活動拠点は離れていますが、ローファイながら聴くものの耳を離さないキャッチーな楽曲を擁している点、サーフ、グランジ、パンク、アノラック等、ルーツと思われる音楽にも共通項も多く、両者が共鳴してコラボするのが全く不自然に感じない、まさに"同じ穴の狢"同士の関係と言えると思います。
 全9曲21分のこのコラボ作で二人は特別に新しいことは全くやっていません。いや、この二人が集まって新しいサウンドを追求したりを期待する方が間違っているのかもしれません(笑)
 もちろん、このアルバムからは両者のバンドのファンが期待している、あのローファイ・サウンドが間違いなく飛び出してきます。
 無論、どちらかのサウンドに片寄りがないように"More Between"の関係性で、両者のカラーがバランス良く出るように配慮はされてはいます。
 "同じ穴の狢"、ローファイ・バンド同士とは言っても、お互いのバンドが目指してきたサウンドに当然、違いもありますし、目指してきた音楽志向に当然、違いはあります。
 同胞が同じバンドを組んで新しい方向性を目指しているわけではないので、個性の強い二人のぶつかり合いは当然なく、両者のファンがリラックスして聴けるアルバムと言えると思います。
 個々のバンドの活動に忙しい両者なので、このコラボをきっかけに二人一緒でのライヴをやる機会は現在のところないようですが、いつか機会あったら、この二人のライヴの共演を実現して欲しいものです。
 CLOUD NOTHINGSは昨年アルバムをリリースしたばかりですし、WAVVESも今月に待望の新作をリリースするので、個々のバンドでの活動にファンは期待しているでしょうから。



































 
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