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吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

アルビオン号、11年ぶりの帰艦!



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『Anthems for Doomed Youth』




 2004年のセルフ・タイトルの2ndアルバム以来の、実に11年ぶりの今月発売されたばかりのTHE LIBERTINESの新作です。
 ピート・ドハーティの薬物中毒等、様々な問題で実に後味の悪い終わり方をした、THE LIBERTINESの3rdアルバムを10年の時を経て聴けることになろうとは、当時、リバを愛していたファンでも思わなかったに違いありません。
 今年の『Glastonbury Festival 2015』でサプライズ出演をした際、突然、新曲を披露し、11年ぶりの新作リリースまで発表するサプライズも付いて(笑)世界中のファンを驚かせました。
 今回の再結成リバの新作をプロデュースを担当したのは、ONE DIRECTIONやエド・シーラン等を手掛けてきた、ジェイク・ゴスリング。
 いわゆるポップ畑のプロデューサーで、かなり意表をついた人選でもありますが、逆に新生リバは何をやるんだろうか?というサプライズも期待出来る人選でもあると思います。
 今までの1stと2ndでプロデュースを担当してきたミック・ジョーンズはバンドの野放図な、やりたい放題の魅力そのものを最大限に引き出した、若き日のリバにピッタリのプロデューサーですが、11年の時を経て、若さ任せだけではない現在のリバがプロデューサーを変えたのは至極、当然のことかもしれません。
 しかし、プロデューサーを変えたから、11年の間に各メンバーが様々な音楽活動を経たからと言って、あのリバの基本的なサウンドが変わったということは全くありません。
 …というか、ピートとカールが再び顔を合わせ、THE LIBERTINESに新しい音楽性を加える等、ある意味、愚の骨頂と言え、ピートとカールが一緒にやる意味は二人が一番、理解していると言えるかもしれません。
 しかし、基本的な部分は変わらなくても、大きな成長や変化は感じられます。
 若き日の初期2作では、ただ衝動的に若さに任せて曲を演奏し、それがリバの大きな魅力でもあったのですが、今回の新作は各楽曲とも起承転結がハッキリした、しっかりとした曲作りで、勢いだけで聴かせるのではなく、曲構成も細かい部分まで仕上げていることです。
 これはプロデューサーのゴスリングの指示もあったのかもしれませんが、各メンバーが個々の音楽活動で培ってきた成長を、新生リバにフィードバックした結果とも言えるかもしれません。
 スカやパブ・ロック、フォークロア、ボードヴィルまで、雑多な音楽性をぶち込むところは初期にもありましたし、若い頃のような衝動的なロックンロール・ソングも、もちろんあるにはあるのですが、力任せになっていない大人の余裕すら感じさせるのは成長でもあり進化でもあり、実に頼もしく聴こえます。
 先日、ブログに書いたFAILUREの再結成作品にも同じことが言えますが、基本的なバンド・サウンドが変わらないアルバムで、高いクオリティーの作品を作れる"再結成作品"は、長く継続してやっているベテラン・バンドにも決して劣らないどころか感動を与えることが出来るのだと思います。
 この作品が初期2作と比較して、古くからのリバ・ファンが気に入るかどうかは別にして、思わず、ファンならニヤリとしてしまう部分は多々あると思います。
 ピート・ドハーティは「次のアルバムを今すぐに作りたい」と発言していて、これが本当なら次の新作も、そう時間の経たないうちに聴ける可能性もあります(この発言はあまり当てには出来ませんがww)。
 とにかく、理想の世界に向かって進む"アルビオン号"の新たな航海は、始まったばかりで、これからも楽しみです。





































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