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吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

ジャケは赤面ものですが・・・(苦笑)



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『Welcome Back to Milk』
DU BLONDE









 英ニューキャッスル出身の女性シンガー・ソングライター、ベス・ジーンズ・ホートン(Beth Jeans Houghton)のプロジェクト、DU BLONDEが今月リリースしたばかりの新作。
 2012年に彼女は、Beth Jeans Houghton & THE HOOVERS OF DESTINY名義でデビュー・アルバムをリリースしましたが、DU BLONDE名義の本作は彼女の作品としては2作目になります。
 THE HOOVERS OF DESTINYのアルバム『Yours Truly, Cellophane Nose』は、BLURやELBOW、DEPECHE MODE等を手掛けた、ベン・ヒーラーをプロデューサーに迎えて制作された、サイケデリック・フォーク主体のアルバムでした。
 彼女のソング・ライターとしての才能は感じるものの、ピッチ・フォーク経由のインディー・バンドのような、インディー界にゴロゴロいる一塊の中途半端な女性アーティストの域を出ていませんでした。
 DU BLONDEになった本作は、ホートン自身が、デヴィッド・ボウイ、マーク・ボラン、キャプテン・ビーフハートと言ったアーティストを参照して、キャラクターそのものを変え、サイケデリック・フォーク主体だった音楽を、ロック主体に切り替え、見事な変貌を遂げた作品です。
 本作でプロデューサーとして迎えたのは、Nick Cave and the Bad Seedsや、GRINDERMANのドラマー、ジム・スクラヴノスで、彼は本作でドラムも叩いています。
 本作のBad SeedsやGRINDERMANの音数の少ないシンプルなロック・サウンドは、スクラヴノスによるところが大きいと思います。
 ホートンが前述に挙げたボウイ、ボラン、ビーフハートよりも、ニック・ケイヴの世界感とリンクしているようにも思えます。
 Bad Seedsでのケイヴは暗黒ブルースとの印象が強いアーティストですが、バカラックばりのロマンティシズムも持ち合わせていて、そういった、ケイヴの多面性も合わせ鏡のように、DU BLONDEのサウンドや世界観に反映されている気がします。
 この作品でのホートンのソング・ライターとしての才能も、THE HOOVERS OF DESTINY時代よりも遥かに向上した事も、この作品を素晴らしいものにしています。
 ホートンのソング・ライターとしての才能は、コートニー・バーネットやLONELADYと遜色ないどころか、むしろ上回っていますし、もしかしたら、潜在能力は、St.Vincentよりも上かもしれません。
 キャラクターのアクは強いですが、DU BLONDEへの見事な変貌で、UK音楽シーンきっての女性アーティストとして、これから先が楽しみになったと言えると思います。
 なお、彼女自身がこれから、DU BLONDEとしての活動を永続化していくのか、それとも、他の音楽活動も視野に入れているのかは分かりません。
 THE HOOVERS OF DESTINY時代の彼女を知っている方は、本作のジャケに驚かれたと思いますが (苦笑) 可憐さを脱ぎ捨てて勝負に出た彼女の意気込みの強さを、ジャケにもサウンドにも感じます。

















































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