そういえば、今日は兄貴の誕生日
『Policy』
Will Butler
このブログを書いている今日(4/14)は奇しくも、ARCADE FIREのフロント・マン、ウイン・バトラーの35歳の誕生日なのですが、今日、紹介するアルバムは、ウインの二つ下の弟で、ARCADE FIREではキーボードを主に担当する、マルチ・インストメンタリスト、ウィル・バトラーが今月発表したばかりのソロ・デビュー・アルバム『Policy』です。
本作は、ニューヨークのエレクトリック・レディ・スタジオの上階にある、古いリヴィング・ルームで、わずか一週間で制作したそうです。
ウィルが影響を受けた、ガレージ、ニュー・ウェーブ、フォーク、ロックン・ロールに至るまで、アメリカン・ルーツ・ミュージックをベースに多彩な音楽性を披露したアルバムです。
影響源として、VIOLENT FEMNES、THE BREEDERS、THE MODERN LOVERS、Bob Dylan、Smokey Robinson、The Magnetic Fields、GHOSTFACE KILLAR、John Lennonを挙げており、この挙げた影響源をベースにしながらも、どこか肩の力の抜けたDIYな感触で、ウィル自身が一曲一曲を楽しんでヴォーカルを取っている印象がありますが、この多彩な音楽性は、ARCADE FIREでマルチ・インストメンタリストとして活躍しているウィルの真骨頂と言える部分かもしれません。
情感を込めて歌い上げる兄のウインに対し、ウィルは自由奔放に楽しそうに歌っている楽曲が印象に残ります。
2曲のMV「Anna」、「Something's Coming」は、いずれもニューウェーブ色の濃いポップな曲ですが、楽しそうに踊りながら歌うウィルの姿は滑稽に写るかもしれませんが、ARCADE FIREでは分からない、ウィルのやんちゃな側面が見られて微笑ましいです。
一週間で制作されたアルバムゆえ、決して傑作アルバムとは言えないかもしれませんが、ARCADE FIREの作品とは違った魅力を楽しめる作品です。