吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

俺はPILだけじゃないぜ!!


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『Take Me To God』
Jah Wobble's Invaders Of The Heart

 元PILのベーシスト、ジャー・ウォブルが"Jah Wobble's Invaders Of The Heart"名義で、1994年にリリースした作品で、彼が発表した作品の中でもクオリティーの高い名盤として名高いアルバムです。
 元々、ウォブルは幼い頃からラジオの短波放送でラジオ・カイロ、アンカラテヘラン等を聴いて、中近東やアフリカの音楽に接してきたワールド・ミュージック的な幅広い音楽嗜好の一面を持っているのですが、その彼の音楽嗜好が見事な形で花開いた作品と言えると思います。
 ダビーでエスニックなビートや音響処理は、ウォブルのポスト・ロック的な側面を感じさせなくもないですが、中近東からアフリカ、レゲエ等の世界中のあらゆる音楽を飲み込みながらも、多数のゲストが参加した完成度の高いミクスチャー・ポップに仕上がっていると思います。
 ロバート・プラントのツアーにも参加経験もある、ワールド・ミュージック界のギタリスト、ジャスティン・アダムスを創作パートナーに迎え、CANのドラマー、ジャッキ・リーヴェツァイト、THE POP GROUPから派生したバンド、RIP RIG & PANICのアンドレア・オリヴァー等、このブログに参加アーティスト全員を書いていたら、それだけでこのブログが埋まってしまう位の多数のゲストが参加しています。
 比類なき完成度のワールド・ミュージック・ポップと言える作品ですが、随所にPIL時代を思わせる捻るようなウォブルのベースが聴けるのも、PILファンにとっては嬉しいところかもしれません。
 ウォブルのベース・プレイの根源が、彼が聴いてきたワールド・ミュージックの音楽を根源にしてきたことも、このアルバムで実感されると思います。
 それから、2011年のこのアルバムの再発盤(デラックス・エディション)には未収録だった曲やダブ・ヴァージョンを収めた、ディスク2も付いているのですが、コチラの"ディスク2"の楽曲も決して本編の"ディスク1"に劣らないクオリティーの楽曲が収められているので、このアルバムを購入されるのであれば、デラックス・エディション盤での購入をオススメします。
 決してポスト・パンクな作品ではありませんが、ジャー・ウォブルがPILのベーシストだけでなく、アーティストとして素晴らしい才能を発揮した名盤であることは間違いないです。