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吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

野蛮なポスト・パンク女子四人組


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『Silence Yourself』
SAVAGES

 彼女達が2013年にリリースしたアルバムで、各音楽メディアでも絶賛されて、いまやフェスにも引っ張りダコのバンドなので、おそらくポスト・ロック・ファン以外の方も聴いているアルバムではないかと思います。
 女性バンドにはなかなか居ない、ヒリヒリとした緊迫感とストイックさ、それにポスト・パンク直系のサウンドは多くのロック・ファンを引きつける魅力があると思います。
 しかし、個人的に気になるのは、JOY DIVISIONTHE CURE、BAUHAUS、Siouxsie & The Bansheesの影響があまりにもサウンドとして反映しすぎる点です。
 ギターのフィード・バック・ノイズは、モロに、BAUHAUSのダニエル・アッシュのスタイルそのものですし、ベースのぶっといビートも、ポスト・パンクによく有りがちなものです。
 ゴシック性が希薄な分、そのギターとベースのサウンドが、露骨に過去のポスト・パンクの遺産の引用に聴こえてしまっているところは残念な部分かもしれません。
 しかし、ポスト・パンク直系ながら陰欝な印象よりも、ポジティヴな力強さを感じさせてくれるところが彼女達の強みなのかもしれません。
 彼女達は今年、BO NINGENとのコラボ・アルバム『Words to the Blind』もリリースしましたが、このアルバムでは、37分超のタイトル・トラックのみを収めた、混沌とした世界観が築かれたアルバムで、彼女達が単なるポスト・パンク・フォロワーではない事を感じさせてくれるものです。
 もしかして『Silence Yourself』というアルバムは、SAVAGESというバンドの顔見せに過ぎないアルバムだったのかもしれません。


「Shut Up」
SAVAGES