吉良 吉陰の奇妙な音楽日記

It's Only Music, But I Love It.

アルビニ御用達バンド


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『Liar』
the JESUS LIZARD

 あのスティーブ・アルビニが気に入って、ずっとプロデュースし続けた、ノイズ・ロック/ポスト・ハードコア・バンド、the JESUS LIZARDが1992年に発表した3rdアルバム。
 このバンドの知名度を上げた、NIRVANAとのスプリット・シングル(「Puss/Oh,The Guilt」)に収録されている「Puss」も、このアルバムに収録されているので、このアルバムを知っている方も少なくはないでしょう。
 メンバーの技術は総じて高いですが、陰欝でドロドロとした、90年代特有のヘヴィネス・バンドです。
 特にデヴィッド・ヨウの調子ハズレで変態的なキレっぷりを見せるヴォーカルは唯一無二で、バンドの緊張感のある演奏が、より、ヨウの狂気的なヴォーカルを増長させている感じがします。
 メンバーは、変態的カルト・バンドのBUTTHOLE SURFERSのファンだそうなので、SURFERSの変態性を受け継いでいるのかもしれません。
 ヨウのクセのあるヴォーカルは決して万人向けとは言えませんが、このアルバムはJESUS LIZARDの中では演奏の緊迫感やスリルがダイレクトに伝わってくるアルバムなので、このバンドを初めて聴く人には一番向いているアルバムかもしれません。
 もっとも、入門盤というには、あまりにもクセの強いアルバムですが(笑)



「Liar (Full Album)」
the JESUS LIZARD


NIRVANAとのスプリット・シングル「Puss/Oh,The Guilt」に関するwikipediaのリンク


「Puss」
the JESUS LIZARD